2006年04月19日

光市母子殺害事件

 緑字は加筆分
 光市母子殺害事件が結審した。被害者家族の心情を汲んだかに読める意見が目立つのだが。
6.17加筆。http://pueblo.seesaa.net/article/18327458.htmlここに一度書いたのだが、更にアクセスが続くので、更に補足を。現在報道リンチが続く秋田の男児殺害事件に対すると同様の報道姿勢と、その枠から一歩もでずに本質への理解を欠いた、WEB上に散見される、犯した犯罪行為への責任追及では無く、存在そのものの断罪にだけ終始する言葉の洪水には、うんざりと言うほか無い。 無論まだ制度化はされていないが、被害者の権利の回復、感情、そうしたことが裁判の中に反映され認められる方向に向かうことは、早急であるべきだ。
 被告は殺害自体を否認してはいないので、現行法下で厳しい審判を受けること自体に異論は無い。死刑制度に賛成ではないが。
 しかしその事と、この裁判殊に私選弁護人として、安田好弘弁護士が受任し前回公判が流れてからの報道の「報復」一辺倒が妥当なのかは又別の問題に思える。
 先のリンクを読まれれば分かるように、この公判の延期が、遺族に伝えられ無かったのは裁判所の、誤りでしかなかった、残念だがそれを今に至るも多くのマスコミは伝えていない。
 遺族の声はかなり克明に伝えられた。だが被告側のそれは極めて限られている。安田弁護士の発言には、ほぼ間違いなく否定のコメントが続く。
 二年後三年後、この事件の関係者の氏名命を幾人が覚えているだろう。今憤激するマスコミは、被害者の問題を息長く問題とし続けるだろうか?
 こうした話題の次に芸能人の離婚、結婚を続け、それに笑い転げるような番組はそもそも正常なのか?
 自社の社員の破廉恥な事件は匿名!!で秘かに伝えるテレビ局に、誰を非難する道理があるだろう?だがそれを平然と出来るのが、大半のマスメディアではないか。
 しかし、社会はそうしたマスコミを通じてしか事実に接近できない。
 少しでも真実に近づこうと、日々努めるのを評価出来る実績がスコミにあるのならならば、多くの人の加害者へ共感にも納得は出来る。
 それは存在するか?
 http://pueblo.seesaa.net/article/19273302.html ここに簡単に書いたが、大事件は存在するのでは無い、日々全国で生起する事件の中から選別され「報道」されて、生まれるのだ。光市の事件が、女性、幼児に対する性的殺人として話題性が有り続ける、その判断が大事件としたのだ。
 現地への接近が交通上時間を要し、周辺での「取材」「証言」の入手が難し地域に大事件は決して「起きない」。
 何時何処では書けないが、駐在所のある離島で、その警察官も知っている殺人事件があった。それは報道どころか捜査すらされなかった。その島からは、誰もが知ってはいても、殺人者を出すわけにはゆかなかったのだ、その警察官が職務に忠実であろうとしたら、転勤は出来なかったろう。

 9.11直後、イラク戦争下のアメリカメディアを日本では、「愛国的熱狂」と揶揄した。
 では今「竹島」問題で、ニュースの主語は何だろうか。「日本は・・」「我々・・」では無いだろうか。
 恐らくはもう承知している筈の、小泉後も小泉の気配を伝えているだろうか。
 遺族に何かと言うつもりは全く無いのだが、「新しい歴史教科書作る会」「拉致被害者」に続く現在の政府=マスコミ協働体の魔法の杖に利用されている、どうしても現在の雰囲気にはそうした気配を感じてしまう。
 被害者そしてある場合は遺族が、収めがたい激情を訴え続けるの当然の事だ、それを社会は受け止め、可能であれば共感を寄せ続けてゆくのは大切な事だ。しかしその感情を煽り立て、怒りが同時に自身を蝕むことを助長するような事であるべきでは、決して無い。
 どれ程正当な根拠があるとしても、怒り憎しみは、それを向ける相手だけでなく自らを蝕むものであるのは、決して「戦場」に特有の事情では無いのだ。
posted by じゅん at 23:33| Comment(4) | TrackBack(2) | 光市母子殺害事件 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
安田弁護士は、私選弁護人として、この山口県光市母子殺害事件に挑んでいます。
国選ではなく、自分で引き受けた事件なのに、それを、裁判員制度のリハーサルということで、事前に断りも無く、休むということは許されるのでしょうか?
この安田弁護士は、過去にオウム事件など、死刑に相当する事件の弁護を受けて、ほとんどを無期懲役にしています。
ただの売名行為としか思えません。
因みに、無期懲役は、刑務所内での態度が良ければ、数年後には社会に出てこれるそうです。
今の法制度は、冤罪を作り出す法制度ですが、その代わりに、凶悪犯には優しく、被害者には厳しい法制度としか言えません。
死刑があることで、犯罪は減らないと思いますが、刑法第39条、少年法という法律で守られる犯罪者たちが居ることも事実で、笑いながら生きている殺人者も大勢居ます。
そんなに更生が大事なのか疑問です。
人を故意に殺害したのなら、自分の命を捧げるのが当たり前だと思います。
確かに、マスコミは一辺倒な報道が多いし、タブーには突っ込まないことが多いです。
政府も、都合の良いことしかやらないのは、非常に許しがたいです。
しかし、『拉致被害者家族会』の方々も被害者なのです。
被害者の声を十分に汲むことは大事なことだと思います。
Posted by たかし at 2006年04月25日 22:03
初めて書き込ませていただくのに、申し訳ないのですが、日曜の毎週午後に、大阪の読売テレビ(15局ネット)で、「たかじんのそこまで言って委員会」という番組が放送されているのですが、色々なタブーに突っ込んだ幅広い議論がなされている番組なので、是非1度、御覧いただきたいです。
また、この番組から、DVDが発売されることになったのですが、インターネット書店のアマゾンで、DVD・ビデオランキングで、1位になったことがあるほどの人気なので、是非1度、DVDも御覧いただきたいです。
Posted by たかし at 2006年04月25日 22:21
たかし様、コメントありがとうございます。番組承知はしているのですが、多忙で今まで見たことはありません、折を見てと思います。レス長くなりましたので記事とさせていただきました。
Posted by じゅん at 2006年04月26日 22:56
Posted by こう at 2006年04月28日 16:48
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死刑制度とは2 -山口母子殺人事件より-
Excerpt: 山口県光市で1999年に起きた母子殺人事件で殺人罪などに問われ、一、二審で無期懲役の判決を受けた当時18歳の被告(現在25歳)の上告審弁論が昨日18日最高裁第三小法廷で開かれた。 前回記事を書いてか..
Weblog: らんきーブログ
Tracked: 2006-04-19 23:43

光市母子殺人事件の裁判について
Excerpt: (人気blogランキング参加中。応援クリックお願いします。) この件について、私の考えを書き留めておきます。「私の考え」は「原則」に沿っているだけなので大きなオリジナリティはないと思いますが....
Weblog: 村野瀬玲奈の秘書課広報室
Tracked: 2007-08-11 15:05