◇計器誤差の範囲ならデータ改竄は補正
◇計器調整
これがこの問題のキーワード。いずれも東電HPにリンクしたプレスリリースの中の言葉だ。より詳細な調査報告は公表されていない。
1988年福島原発三号機の臨界事故。
東電は「事象」と報告書に書く。
制御棒が抜け落ちても、出力は完全停止の百倍になった、だけだから。
それでも運転状態の一万分の一だからか?。
完全に制御棒7本が抜け落ちた訳てはいないのだから。
当直は、制御棒脱落による臨界状態で変化する、中性子モニターの数値上昇は確認していたとある。
しかし、日常的に「計器調整」をしている為か、異常と認識しなかったようだ。
次の当直か、異常と認識し回復動作をとった。
しかし、法令等への違反がないので報告をせず。
こうした要旨だ。
確かに、危険な状態ではなかった。
しかし本来制御された核反応の利用であるべき原子炉が、制御されない状態で部分的、小出力でも臨界状態!これは決してあってはならないこと=事故なのだ。
そして発生時の当直要員には、その認識が無かった。
また制御棒脱落の理由も明らかにされていない。
そして「工程」。
見事な言い換えだ、発電優先=安全より利益、こそが本質だ。
運転員全体が、スケジュール通りの、定期検査終了と、電力供給開始日時の普段の圧力にさらされていたからこその、この行動。
倫理をどれ程言いつのっても、基本の原子力利用は安全確保が前提!の基本を企業、業界が自らのものにせぬ限り、再発はある。
恐らく、モラル運動で現実を塗り込める故に、より深刻に。
事象とあくまで言うのなら何故「事故」報道に抗議しないのだろう。
プレスリリースでは分からない事か多すぎる、一連の「事象」??の調査報告書の全文を、情報公開し、多様な立場からの検討に付すべきだ。
このプレスリリースを更に要約した報道では真相は見えて来ない。
臨界=事故と言うものでは無いのだ。
この事実に迫る力がマスメディアには無い。
報告文書は↓
http://www.tepco.co.jp/cc/press/07033001-j.html
「当社発電設備に係る点検結果に関する報告書」の提出について
平成19年3月30日 東京電力株式会社
別添資料・別紙3 原子力発電設備に係わる点検の概要
http://www.tepco.co.jp/cc/press/betu07_j/images/070330f.pdf