従軍慰安婦問題についての日本国家の責任を問う、女性国際戦犯法廷と言うものが、2000年12月に開かれた。
その記録が、NHK教育で2001年1月30日放送のETV2001シリーズ「戦争をどう裁くか」の第2夜「問われる戦時性暴力」放映された。その編集過程で、安倍晋三、中川昭一議員が、NHKに内容変更の圧力をかけたとして裁判が起こされた。
それに対する、安倍晋三の反論は2005年1月民放各局で流されたが、中身に真実性は無い。安倍発言への反論は下の「「戦争と女性への暴力」日本ネットワーク」のリンクから極一部ひいた。
そして、今回の訪米での下の発言だ。これが謝罪と呼べるだろうか?「申し訳ない気持ち」は韓国紙も書いているので、日本外務省の発表だろうが、簡単な辞書には無い、稀な表現法。
簡単に言えば、突っ込まれないように慎重に選んだ言葉と言える。
首相は自ら慰安婦問題に触れ「私の真意や発言が正しく伝わっていないと思われる」と釈明。「辛酸をなめられた元慰安婦の方々に心から同情するとともに、極めて苦しい状況に置かれたことについて申し訳ない気持ちでいっぱいだ」と強調。さらに「20世紀は人権侵害の多い世紀で、日本も無関係ではなかったが、21世紀が人権侵害のない、より良い世紀になるよう、日本としても全力を尽くしたい」と強調した。 東京新聞
安倍晋三日本首相が訪米初日の26日、従軍慰安婦問題に関し、期待に及ばない「申し訳ない気持ち(sense of apology)」と発言し、米議員さえも当惑させたことが伝えられた。 中央日報=韓国
これが七度目の(首相の)謝罪とする報道がある。
サンケイ読売などは、それを謝罪外交と度々繰り返し、中韓両国を非難してきた。
謝罪を七度としよう、それは何故か?相手からすれば謝意が、受け入れるに足らない。そう判断したとなるだろう。
首相のその都度の発言は確かに非を認めている、だがその直後に必ず、自民党幹部、閣僚などから否定発言が起き、中には更迭された例もある。例えば二度の奥野誠亮発言。
(だれが侵略国家か。白色人種だ。何が日本が侵略国か、軍国主義か。=1988.04.22* 昭和天皇さえ不快感を侍従に示した
「慰安婦は商行為に参加した人たちで,強制はなかった」=1996.6.4)
相手側、主に中韓両国からすれば、表面謝りながら本心は違う、そのようにしか映らない。それが七回繰り返された。それがこれまでの経過だ。
表裏逆の発言が、相手に何を残すか?それを考えればこれらは軽率、愚鈍と言うより、計画的な悪意とでも理解する他無い。
表向き謝れば謝るほど不信感を募らせる、それを政府自民党は続けて来た。
これが、自ら責任政党と言う自民党の日本の過去の責任に対する態度、未来への姿勢なのだ。
そうした自民党周辺の人々、またテレビなども再々する、身近な刑事事件加害者に強いること?被害者が謝意を受け入れるまでの謝罪要求だろう。加害者が被害者を訪ね「謝罪」した後、外で聞こえよがしに「お前にも責任が・・・」そうしたことを許すだろうか
。しかし自らしてきたのは、全く逆の事だ。
過去従軍慰安婦とされ、性奴隷を強いられた人々に、日本政府がその責任でハッキリ謝罪し、賠償した事は無い。
日本がアジア太平洋戦争でした行為をはっきり謝し、公的にも私的にも今後一切それに反する言動を止める、そうしない限りこの問題は何時までも続く。
責任は日本、殊に政府自民党にある。
「戦争と女性への暴力」日本ネットワーク
http://www1.jca.apc.org/vaww-net-japan/nhk/appeal050117.html
「安倍晋三氏の事実歪曲発言について」
6、「(女性国際戦犯法廷)は謀略。当時、拉致問題が問題化しているなかで、北朝鮮を被害者の立場にすることで、この問題の鎮静化を図ろうとしていた。大きな工作の中の一部を担っていた」
7、「検事に北朝鮮の代表者が二人なっている。工作活動していると認定されている人たちを裁く側として登場させているというのも事実」
自分は、こそこそいいわけにならない言い訳をしながら、相手に対しては、大上段に構える。
只の代議士なら「このバカ」で終わりでしょうけど官邸の主ともなれば、将に国家的恥晒しですね。
ただ高見の見物なら、お笑いで済むのですが。